エンド・ペリオ病変の外科的治療

根管治療で根尖の病変を根絶できなかった場合や、根尖に問題があると判断された場合は、歯根端切除術・意図的再植などの手術を検討します。

歯根端切除術

歯ぐきを切開して問題のある根尖に直接アクセスする方法です。歯根の外側に問題があり、内側から治療する通常の根管治療では治癒できない場合に行います。この方法では、病変を改善する際に高い成功率を得ることができます。しかし、根管治療の際に顕微鏡検査で確認できなかった歯根破折が判明し、治療計画の変更が必要になることもあります。

意図的再植

抜歯し根尖病変を除去してから歯を戻す方法です。根管治療では治癒せず抜歯を検討する場合にこの治療が適応となります。抜歯し、根の先を直接拡大視野で処置します。抜歯の際に問題が起きないか、根に損傷はないか、再植後骨癒着や歯根吸収を起こさないかなど条件があります。

かかる時間や回数

この2つの方法の所要時間はどちらもおよそ1時間半で、手術は1回で終わります。手術の翌日に患部を消毒し、一週間後に縫合糸を切り離します。手術後3〜5日後抗生剤を服用していただきます。

どちらの方法でも、手術後数ヶ月経過観察を行います。意図的再植では歯の状態が良好であることを確認した上で、被せ物をします。通常、6ヶ月から1年以内に完了します。

よくある質問

手術の痛みはありますか？

手術中は麻酔をするので痛みはありません。麻酔から覚めると痛みがでる場合がありますので、その際は鎮痛剤を服用していただきます。

手術後、歯茎は腫れますか？

他の抜歯の処置（親知らずなど）と比べて腫れる場合がやや多いです。術後2日目あたりが腫れのピークになります。

手術の後、出血しますか？

出血する場合もあるので、安静にできる日を選んで処置を受けるのがおすすめです。

手術の後、仕事はできますか？

出血や痛みがでる場合があるので、ゆっくりできる日に処置をするのが望ましいです。仕事を休めない場合などは、なるべく負担がかからないようにしましょう。

経過観察はどのようなことをしますか？

2〜3ヶ月、6ヶ月、1年のスパンでレントゲンを撮り経過を見ます。意図的再植については、歯の揺れに問題がないかも検査します。