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- 深い歯周ポケットの治療
歯周ポケットの深さが4MM以上に達した場合は?
歯周外科治療を検討します
スケーリングやルートプレーニングなどの基本治療後も、歯周ポケットの深さが4mm以上で出血を伴う場合、歯周外科治療を検討します。
歯周外科治療とは、歯周組織に対して行われる外科的処置のことで、フラップ手術、切除療法、再生療法などがあります。
なお、歯周外科治療は専門的な治療となるため、保険適用外(自費診療)となります。
歯周ポケットが深いままだとどうなる?
歯周ポケットとは歯と歯茎の境目にある溝のことで、健康な場合、深さは1~3mm程度で、歯茎も引き締まっています。
ですが、歯周病が進行すると歯周ポケットが深くなり、歯茎も腫れてぶよぶよの状態になるので、歯垢(プラーク)が入り込みやすくなり、中に歯石が溜まって不衛生な状態となります。
そして不衛生な環境が続けば続くほど、細菌が繁殖しやすくなって歯周病をさらに進行させやすくなります。
歯周外科治療の種類
歯周外科治療には様々な種類がありますが、大きく、歯茎を切開して患部を可視化する“フラップ手術”、歯周組織の病的な部分を除去して歯茎の形を整える“切除療法”、そして破壊された歯槽骨(歯を支える骨)の再生をはかる“再生療法”があります。
フラップ手術
歯周ポケットが深くなると、通常のスケーリング・ルートプレーニングでは奥深くに付着した歯石などの汚れを取り除くことが困難になりますので、歯茎を切開して歯根の先まで可視化した状態で、歯石などの歯周病の原因となる汚れを徹底的に除去します。
これにより歯茎が歯根面に再付着するようになり、歯周ポケットも浅くなります。
切除療法
歯周組織の病的な部分を除去して、歯茎の形を整える外科的処置です。
歯周病により歯槽骨が破壊され、デコボコになったり、穴があいたりするなど、異常な形態となった場合、これを削って滑らかな状態にします。
なお、切除療法を行う際は、再生療法によりいったん歯槽骨の底上げを行った後、そこから調整する流れが理にかなっているというのが当院の考えです。
再生療法
歯周病の進行により歯槽骨が破壊された場合、歯根面に付着した汚れを取り除いたとしても、元の状態に戻すことはできません。
そこで、歯槽骨の再生をはかるために再生療法を行います。
再生療法の方法としてエムドゲイン法、リグロス、骨補填、GTR法、歯肉移植術(CTG/FGG)などの方法があり、病状に応じて適切な方法がご提案できます。
早めのケアで歯周病の進行を食い止める
深い歯周ポケットは歯周病を進行させる
4mm以上の深い歯周ポケットがあって、そこから出血しているような場合、将来的にさらに歯周病の進行を招く可能性が高いです。
こうした中等度以上の歯周病を治すためには、基本治療だけでは不十分で、外科的処置が必要となります。
オペをご希望にならないのであればメンテナンスを続けるしかなく、深くなった歯周ポケットに対するメンテナンス方法(ポケットメンテナンス)もありますが、結果はかんばしくないというのが実情です。
歯周病が進行してしまうと、フラップ手術や切除療法などの歯周外科治療を行わないと、病状の安定や歯を残すことが難しくなります。
なので、こうした外科的処置が必要ないように、早めにケアに取り組んで歯周病の進行を防いで頂くのが理想的です。